この世界の片隅に [映画]
観て来ました。
いやもう、完全に打ちのめされました。
映画の冒頭で、そういや電子書籍の試し読みで読んだことあるの思い出しました。
正直すずの性格がちょっと苦手で、お試しで終わっちゃったんだけど、あの続きはこうなってたのか。
ここに出てくるのはあくまでも普通の人。
大人になってもボンヤリなのに熱いものもちゃんと秘めているすずも、幼い頃に出会ったきりのすずを探し出して嫁に貰ったのに負い目から抜け出せない周作も、自分の立場を分かり過ぎててすずを奪えない哲も、キビキビした性格故にアチコチに角を立ててしまう径子さんも、無邪気に軍艦や軍人に憧れる晴美ちゃんも。
みんなどの時代の何処にもいそうな普通の人。
やっぱりすずはちょっと苦手だけど;どの人物もああ分かる分かる…って肩をたたいてあげたくなります。
そんな普通の人たちが戦争で大切なものをどんどん奪われいく。
一つでも欠けたらどれだけ辛いんだろうかってものをいくつもいくつも。
それでも生きていく。それでも光を見つけることが出来る。
これはどこにでもいる普通の人たちの普通にしぶとい物語です。
派手なCGやエフェクトはありません。
素敵な事も残酷な事も全てを柔らかいタッチの絵柄と淡々とした丁寧な描写で包み込んで、すっと差し出されたかのようです。
すずの声はのんさんが声優初挑戦というのが、少し前にニュースになってて、大丈夫なのかな? と心配してましたが…侮ってすみませんでした。
もうぴったり。
声は絵柄のイメージと全く違和感ないし、素人くささもありません。
他の人物も不満は全くなし。
素直に物語に没頭出来ました。
鑑賞中は泣けません。中のひとたちが頑張っているのに、見てるだけの自分に泣く資格なんてない。
観終わって、こう感想を書くのに思い出してやっと、じわっと感情が追い付いてきます。
時間があればまた見たいなあ。やっぱり映画館で。
時間があればまた見たいなあ。やっぱり映画館で。
コメント 0